オケナイトの意味・鉱物辞典
オケナイトの意味や鉱物の詳細などをまとめてみました。
目次
オケナイトとは
オケナイトは、グリーンランドで発見された珪酸塩鉱物の一種です。
名前の由来はドイツの自然研究家であるローレンツ・オーケン(1779-1851)
に因んでいます。
この鉱物は針状の結晶が放射状の集合体や層状になって産出されることが多く、
綿のボールのようなクラスターになることからコットンボールクラスターと呼ばれています。
また、その形状がうさぎのしっぽに似ていることから「ラビットテール」という別名を持ち、
日本ではケサラン・パサランの正体はこの石であるという説も存在します。
火山性の小型の晶洞の内側に密集してクラスターを形成し、
この晶洞は「オケナイト晶洞」と呼ばれます。
美しいオケナイトの標本が産出されることで有名な産地はインドですが、
この産地のものはオケナイト以外にもアポフィライト(魚眼石)や
ギロル石、ゼオライト(沸石)などの鉱物と共生した状態で見つかることもあります。
伸びた結晶部分はガラス状で、生き物の毛を触っているというよりは
細いビロードのような質感ですが、
触りすぎると変色したり結晶が折れてしまったりするので注意が必要です。
汚れを吸着しやすいという性質を持っており、
取扱の際は蓋のある容器に入れるなどの対策を推奨します。
埃や微細なごみが付着した場合は先の細いピンセットなどで取り除くと良いでしょう。
オケナイトの意味
・癒やし
・穏やかな気持ちと安心を与える
・魔除け
などと言われています。
オケナイトの主な産地
インドの他、アメリカなどで採掘されています。
オケナイトの鉱物の詳細
鉱物名(英名) | オケナイト(okenite) |
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宝石名(英名) | オケナイト(okenite) |
和名 | オーケン石 |
流通名 | オケナイト |
フォルスネーム(誤った流通名) | - |
色 | 白色 |
化学組成 | Ca10Si18O46・18H2O |
結晶系 | 三斜晶系 |
硬度 | 4.5 - 5 |
劈開 | 完全 |
比重 | 2.28 - 2.33 |
屈折率 | 1.594 - 1.623 |
弱点・取り扱いの注意点
汚れを吸着しやすく、埃や微細なごみも付着しやすいので注意が必要です。
結晶に触ることや水洗いは行わないでください。
※天然石はどれも非常にデリケートです。
※記載がない場合でも取り扱いには注意をお願い致します。
グレード(品質)の見分け方
繊維状の結晶が綺麗に残っていてうさぎのしっぽのようにふわっとしており、色白で形の良いものが高品質と言えます。
良く似た石
オケナイトは着色が可能らしく、青色や緑、ピンクなどに染められたものがあります。
これは天然のものではありません。
モルデナイト(モルデン沸石)と結晶の形状がよく似ています。