ユークレースの意味・鉱物辞典
ユークレースの意味や鉱物の詳細などをまとめてみました。
目次
ユークレースとは
ユークレース(Euclase)は、ベリリウムを含む珪酸塩鉱物の一種。
発見当初はその色合いや硬度も7.5と近いことからアクアマリンと思われていましたが、
後に劈開しやすく脆い点などに疑問を持ったフランスの鉱物学者ルネ=ジュスト・アユイ
によって研究され、1792年にギリシャ語で「良く」を意味する「eu」、
「割れる」を意味する「klasis」からユークレースと名付けられました。
前述の通り硬度は高いものの劈開の性質でとても割れやすく宝飾品としての加工は難しく、
カットルースなどが流通することは少ない鉱物です。
産地によって色合いが異なり、ブラジル産のものは主に無色透明で
時折結晶の一部が淡い青色や緑色をしていますが、
コロンビア産のものは濃い青色をしています。
ブラジルで採れたユークレース
コロンビアで採れたユークレース
発色の原因については緑色のものはクロム(Cr)、
青色のものはカイヤナイトやサファイアと同じ鉄(Fe)とチタン(Ti)であると言われています。
主な産地はブラジルやコロンビア、オーストリアなどがあげられますが、
日本でも岐阜県中津川市の福岡鉱山で微細な結晶が発見されたことがあります。
ユークレースの意味
・知性や洞察力を高める
・物事の本質を見抜く
などと言われています。
ユークレースの主な産地
ブラジル、コロンビア、ジンバブエ、オーストリアなどで採掘されています。
ユークレースの鉱物の詳細
鉱物名(英名) | ユークレース(Euclase) |
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宝石名(英名) | ユークレース(Euclase) |
和名 | - |
流通名 | ユークレース |
フォルスネーム(誤った流通名) | - |
色 | 無色・白色・青色・青緑色・黄色 |
化学組成 | BeAl(SiO4)(OH) |
結晶系 | 単斜晶系 |
硬度 | 6.5 - 7.5 |
劈開 | 完全 |
比重 | 2.99 - 3.1 |
屈折率 | 1.65 - 1.67 |
弱点・取り扱いの注意点
劈開性を持っているため非常に割れやすく、取扱には注意が必要です。
太陽光(紫外線)にも弱いと言われています。
※天然石はどれも非常にデリケートです。
※記載がない場合でも取り扱いには注意をお願い致します。
グレード(品質)の見分け方
透明度が高く、濁りが少ないものが上質と言えます。
良く似た石
特になし。